「クリスチャンではないけれど、キリスト教の形でお葬式を挙げたい」——そう考えたとき、多くの方が最初に抱く不安が「信者でないと、キリスト教葬儀はできないのではないか」というものです。
結論から申し上げます。未信者の方でも、キリスト教葬儀を行うことは十分に可能です。 教会に通った経験がなくても、洗礼を受けていなくても、ご相談いただけます。本記事では、なぜそれが可能なのか、どこに依頼すればよいのか、費用はどのくらいかかるのかを、実際に葬儀の司式を行っている牧師の立場から、わかりやすくお伝えします。
なぜ「信者でないとキリスト教葬儀はできない」と思われがちなのか
仏式の葬儀は、菩提寺との付き合いがなくても、僧侶を手配して行うのが一般的です。一方でキリスト教葬儀は「教会に所属している信者だけのもの」という印象が根強くあります。

この印象には、半分だけ理由があります。たしかにキリスト教には「カトリック」と「プロテスタント」という大きな二つの流れがあり、その対応に違いがあるからです。次の章で、その違いをはっきりさせておきましょう。
カトリックとプロテスタントで、未信者への対応は異なります
キリスト教葬儀を考えるうえで、まず知っておきたいのが教派による違いです。
◼︎カトリック:原則として、洗礼を受けた信者が対象

カトリック教会では、葬儀(葬儀ミサ)は原則として、生前に洗礼を受けた信者を対象に行われます。そのため、未信者の方の葬儀をそのまま引き受けることは、原則としては難しいのが実情です(教会によっては一部、配慮されるケースもあります)。
◼︎プロテスタント:未信者の方にも柔軟に対応する教会が多くあります

これに対してプロテスタントの教会・牧師は、より柔軟です。プロテスタントの葬儀は、故人を拝むための儀式ではなく、神に感謝をささげ、遺された家族を慰める「礼拝」として行われます。形式そのものよりも、神の言葉と祈りによって人を支えることに重きが置かれているため、信者でない方の葬儀にも対応できる場合が多いのです。
ご家族や故人が信者でなくても、「キリスト教の希望をもって送りたい」という願いがあれば、牧師が真心を込めて司式をお引き受けします。未信者でもキリスト教葬儀ができるかどうかの答えは、「プロテスタントなら、できます」ということになります。
教会に通っていなくても大丈夫——「牧師派遣」という方法
「プロテスタントなら可能なのは分かった。でも、頼める牧師も、通っている教会もない」——そういう方のためにあるのが、牧師派遣という仕組みです。
牧師派遣とは
牧師派遣とは、教会に所属していない方や、依頼できる牧師が身近にいない方のために、現役の牧師が葬儀会館・斎場・ご自宅などへ出向き、お祈り・聖書朗読・説教・司式といった葬儀の奉仕を行うサービスです。葬儀社に手配を任せつつ、司式だけを信頼できる牧師に依頼することもできます。

こんな方が牧師派遣を利用しています
- 故人がミッションスクール(キリスト教系の学校)出身で、賛美歌や聖書に親しんでいた
- 故人が信仰を持っていたが、高齢や入院・入所で教会と疎遠になっていた
- 引っ越しなどで所属教会から離れ、頼める牧師がいなくなっていた
- ご本人は未信者だが、「最期はキリスト教式で」という遺志があった
- ご家族の中に信者がいて、キリスト教の形で送ってあげたい
教会との関係が切れていても、信仰を表立って持っていなくても、「キリスト教の言葉と祈りで送りたい」というお気持ちがあれば、それは十分に尊い動機です。どうぞ遠慮なくご相談ください。
未信者の参列者も安心——キリスト教葬儀の基本的な流れ
「自分も親族も作法を知らないから不安」という声もよく伺います。ですが心配はいりません。キリスト教葬儀は、参列者に難しい所作を求めません。

おおまかな流れは、賛美歌の斉唱、聖書朗読、牧師による説教、祈り、そして焼香に代わる献花です。賛美歌を知らなくても、起立して静かに聞いているだけで構いません。仏式のような数珠や焼香も不要で、白い花を一輪手向けるだけです。難しい知識がなくても、心を込めて参列できる——それがキリスト教葬儀です。
気になる費用——牧師への謝礼の相場
キリスト教葬儀は、戒名やお布施が不要なため、費用を抑えやすいという特徴があります。僧侶へのお布施が一般に20万〜200万円といわれるのに対し、牧師への謝礼は一般的な相場でおおむね10万〜30万円の範囲に収まることが多いとされています。
※牧師派遣の謝礼は、葬儀の規模によって目安が変わります。交通費込み、追加料金なし。
| 葬儀の形式 | 牧師謝礼の目安 |
|---|---|
| 火葬式(火葬のみ) | 【10万円】 |
| 一日葬(告別式+火葬) | 【20万円】 |
| 二日葬(前夜式+告別式) | 【30万円】 |
| 納骨式・記念式 | 【10万円】 |
キリスト教葬儀でよくある質問(FAQ)
Q. 未信者・洗礼を受けていなくても、本当にキリスト教葬儀はできますか?
A. プロテスタントの牧師派遣であれば、対応可能です。教会への所属や洗礼の有無を問わず、ご相談いただけます。
Q. 戒名は必要ですか?
A. キリスト教に戒名はありません。生前のお名前のまま送ります。そのための費用もかかりません。
Q. すでに葬儀社が決まっていますが、牧師だけ依頼できますか?
A. 可能です。お近くの葬儀社や互助会に手配を任せたまま、司式者として牧師を派遣する形でご利用いただけます。
Q. 仏式で考えていましたが、キリスト教式に変えられますか?
A. ご家族の合意があれば変更できます。故人の遺志やご家庭の事情に合わせてご相談ください。
Q. 香典や服装はどうすればよいですか?
A. 表書きは「お花料」とすれば失礼になりません。服装は黒の喪服が一般的です(詳しくは服装マナーの記事をご覧ください)。
まとめ:「キリスト教で送りたい」その願い、かなえられます
未信者でも、教会に通っていなくても、キリスト教葬儀はできます。鍵となるのは、柔軟に対応できるプロテスタントの牧師に依頼すること、そして頼れる牧師がいない場合は牧師派遣という方法があることです。
私たちは、ご遺族や葬儀会館からのご依頼に応じて、経験豊かな牧師を派遣しています。規模の大小は問いません。火葬式のみの小さなお見送りでも、そこに聖書の言葉と祈りが置かれるとき、確かな慰めの時となります。
「キリスト教の形で、希望をもって送りたい」——そのお気持ちがありましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
▶キリスト教葬儀・牧師派遣のご相談はこちら
【TEL】050-5803-2888
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