私は群馬県桐生市にある桐生東部教会で牧師をしています。桐生東部教会には教会から車で15分くらい移動した場所に教会の墓地があります。教会の墓地ですが、比呂佐和(ひろさわ)神社の墓地内に教会墓地があります。多くのキリスト教会では、教会内や敷地内に納骨するための納骨堂を持っていたり、教会から離れた場所に教会墓地や納骨堂を持っています。
教会墓地は誰でも利用できる?
教会墓地や納骨堂については教会によって規則が違います。私の教会では、「教会墓地規定」というものがあり、そこには「桐生東部教会墓地を利用できるのは桐生東部教会の教会員、または役員会で承認した者」という文言があります。しかし、実際に納骨堂に記載されている方々(納骨されている方々)のお名前を見ると、教会員ではなく、クリスチャンではない教会員のご家族のお名前もあり、規則はあるものの非常に曖昧なものになっています。
教会員でご家族がクリスチャンの場合は同じ教会墓地に納骨することが可能ですが、ご家族がクリスチャンでなかったり、他の宗教や無宗教の方、家族に代々のお墓がある場合など、お墓についてはさまざまな課題があります。
私の教会では「地域に開かれた教会」をテーマに、教会の礼拝はもちろん、バザーなどの行事で地域の方々を招いています。また教会の中で始まった高砂保育園(現在は幼保連携型認定こども園、にじいろこども園)で私が理事長・園長を担っており、こども園とも連携してさまざまな行事を行っています。しかし、お墓だけは”閉ざされた”または”敷居が高い”印象を受けました。
もちろん、お墓は大切なものなので、「だれでもどうぞ」と言うわけにはいかないということは理解しています。しかし、地上での歩みを終えた後、お墓に関して、「愛するご家族と一緒にいられなくなる」というのは不安や寂しさを覚えるものです。何か良い方法はないかと考えました。最近では墓仕舞い(墓仕舞いの後の納骨)や無宗教の方の墓探しなど、お墓に関するニーズもあるようです。
誰もが利用できる教会墓地の在り方
桐生東部教会の墓地は納骨堂以外にもスペースがあったため、役員会で話し合いを重ね、教会総会で提案し、教会員が利用できる納骨堂以外に、一般の方々が利用(散骨)できる”一般墓地”を設置することにしました。教会のご家族(クリスチャンではないご家族)や地域の方々にも教会の墓地を利用していただけるようになり、桐生東部教会がより地域に開かれた教会になっていけるような希望を持っています。ちょうどコロナ禍に一般墓地を設置し、なかなか地域の方々に桐生東部教会の一般墓地をアピールする機会がなかったので、これから地域に一般墓地について情報発信するつもりです。
ともなるを利用し葬儀をされる方で希望があれば、遠方の方でも桐生東部教会の一般墓地の利用も可能です。興味がありましたら、ぜひご連絡ください。教会がさまざまな人たちの受け皿となれるよう、これからも”地域に開かれた教会”について考え、葬儀や墓地についてもさまざまな視点から考えていきたいと思います。